日本語教育史研究会
The society for Historical Study
on Japanese Language Education
日本語教育史研究会の歴史
はじめに
本研究会の歴史はおよそ次の3期に分けることができます。
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1990年3月~1993年10月:日本語教育史談会の時代
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1994年10月~2000年10月:日本語教育史研究会第1期
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2004年10月~現在:日本語教育史研究会第2期
このうち、「3」の日本語教育史研究会第2期については、本サイトの「アーカイブズ」に掲載されていますので、ここでは「1」と「2」についてのみ記します(敬称略)。
日本語教育史談会
本会の前身の会で、1990年春から数ヶ月に1回、慶應義塾大学三田キャンパスの国際センター教員室で開かれていました。講演や研究発表を聞いて議論するのではなく、参加者が日本語教育史に関する話題を自由に出して話し合うという形で行われていました。
第1回:1990年3月20日(土)14:00~
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出席者:木村宗男、熊沢精次、斎藤修一、椎名和男、関正昭、長谷川恒雄、平高史也
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主な話題:
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本会開催に至る経緯、今後の進め方
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史料発掘、情報交換、教育史空白期の解明
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第2回:1990年5月19日(土)14:00~
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出席者:木村宗男、熊沢精次、斎藤修一、椎名和男、関正昭、長谷川恒雄、平高史也
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主な話題:
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海外日系人社会における日本語教育
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史料の所在に関する情報交換
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台湾史料の所在
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資料:参考文献リスト(木村、斎藤)
第3回:1990年9月29日(土)
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出席者:木村宗男、斎藤修一、関正昭、長谷川恒雄、平高史也
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ゲスト:汪大捷、顧明耀、陳俊森
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主な話題:
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第2次世界大戦中のフィリピンにおける日本語教育
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汪大捷氏自己紹介と中国における日本語教育の歴史
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資料:
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汪大捷「『何』とは『何』か」
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関「日本語教育史関係文献」
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第4回:1991年1月12日(土)
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出席者:木村宗男、熊沢精次、斎藤修一、長谷川恒雄、平高史也
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ゲスト:汪大捷、顧明耀
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主な話題:
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慶應義塾外国人留学生について
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資料:
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「日本語教育学会所蔵日本語教育レコード」(1990年7月24日・9月13日調査、桜井隆(東京大学留学生センター))
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慶應義塾外国人学生名簿24名分(明治時代の入社帳より、小泉智永子氏調査)
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平高:「日本語教育史関係文献」
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『さむぱぎいた』第3号(木村)
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『図書新聞』(1991年1月1日、1月12日)、『週刊読書人』(1991年1月1日)より切り抜き(斎藤)
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第5回:1991年9月14日(土)
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出席者:汪大捷、木村宗男、顧明耀、斎藤修一、椎名和男、関正昭、多仁安代、長谷川恒雄、平高史也
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主な話題:
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ポナペでの聞き取り調査についての報告(多仁)
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鈴木忍蔵書について(椎名)
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資料:
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多仁:「日本委任統治下南洋群島ポナペ島における日本語教育についてー公学校卒業生の聞き取り調査からー」
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第6回:1992年1月18日(土)
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出席者:汪大捷、木村宗男、顧明耀、斎藤修一、椎名和男、多仁安代、長谷川恒雄、平高史也
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主な話題:
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国際交流基金図書館所蔵の文献について(椎名)
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満鉄、瀋陽、大連、東亜同文書院史料所蔵の可能性
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「日本研究講座」(外務省)、コロンボ・プラン、JICAの日本語教育等の記録必要性
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山口喜一郎編纂の教材
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資料:
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多仁:「台湾日本語教育史調査報告書」
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斎藤:「在長春三図書館カード調査」
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「台湾公学読本第一課」(平高)
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第7回:1992年5月9日(土)
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出席者:汪大捷、木村宗男、斎藤修一、椎名和男、関正昭、長谷川恒雄、平高史也、山下暁美
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主な話題:
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南米日系人の日本語(山下)
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資料:
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山下暁美「帰ってきた日本語」(早大講座26号)
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山下暁美「スウェーデン事情と日本語教育」(早大ILT News 91号)
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「青年海外協力隊要覧」(1989年3月)(椎名)
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「大同学園について」(汪)
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龍渓書舎「ニッポンゴ教科書」緑蔭書房「書香」「台湾大年表」広告(斎藤)
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第8回:1992年10月17日(土)14:00~17:00
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出席者:河路由佳、木村宗男、斎藤修一、椎名和男、関正昭、多仁安代、長谷川恒雄、平高史也、山下暁美
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主な話題:
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中国史料調査(1992年8月2日~8月11日)報告(関)
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第9回:1993年1月9日(土)14:00~18:00
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出席者:秋本能里子、汪大捷、河路由佳、木村宗男、斎藤修一、椎名和男、多仁安代、長谷川恒雄、平高史也
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主な話題:
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鈴木忍蔵書の杏林大での整理について(椎名)
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戦中シンガポール、フィリピンでの日本語教育、陸軍省の組織(木村)
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第10回:1993年5月8日(土)14:00~16:00
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出席者:河路由佳、斎藤修一、多仁安代、長谷川恒雄、平高史也
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主な話題:
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報告:河路由佳「中国・西安での調査報告」
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資料:
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河路由佳「中国・西安での調査報告」
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多仁安代「矢内原忠雄」
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「日本軍占領下の『比島調査報告』」(朝日新聞夕刊1993年2月10日)
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第11回:1993年10月9日(土)14:00~17:00
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出席者:斎藤修一、長谷川恒雄、平高史也、山下暁美
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主な話題:
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馬山公立中学校での教育について(平高)
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資料:
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「日本語教科書に怒り込め落書き/植民地時代の朝鮮/ハングルで独立歌/佐賀県立博物館、初の一般展示」(日本経済新聞夕刊1993年9月27日)(長谷川)
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「幻の『京城中央放送局』/放送作家が取材し出版/国策放送局の運命たどる」(朝日新聞1993年9月3日)(斎藤)
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「日本植民地教育政策史史料集成(朝鮮篇)第8集教育統計(第61巻)1988年龍渓書舎pp.105-106(平高)
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日本語教育史研究会第1期
その後、組織や会則の整備、助成金の申請などを行い、日本語教育史談会を母体として日本語教育史研究会を立ち上げ、研究発表だけではなく、インタビューや日本語教育史に関する研究書の刊行なども活動の一部としました。
1994年10月6日 日本語教育史研究会第1回総会(於東北大学)
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会長に長谷川、副会長に関を、故江川・木村両氏ほかを特別会員に選出。
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会則を決定。
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これより以前に8月31日付で財団法人森村豊明会に助成申請。
1995年3月11日 日本語教育史研究会第2回総会
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研究発表:斎藤修一:中国資料発掘探訪報告
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総会:会則変更と内規の決定。同年5月20日の木村氏インタビューを決定。
1995年5月20日(土)故木村宗男氏インタビュー
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このときのインタビューは、のちに木村宗男先生米寿記念論集刊行委員会編(2000)『日本語教育史論考ー木村宗男先生米寿記念論集ー』(凡人社)pp. 233ー282に収録。
1995年12月9日(土)日下武雄氏インタビュー
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故木村氏がご紹介くださった日下武雄氏は、松宮弥平が開催していた講習会を受けて、外地で日本語教育に携わった経歴の方でした。
1997年2月8日(土)
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河路由佳:戦前の国際学友会ー辞典編纂部と日本語教育部時代の日本語教育を中心にー
1998年11月1日
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『日本語教育史論考ー木村宗男先生米寿記念論集ー』の刊行に向けた準備開始、原稿募集と寄付集めの呼びかけ。
2000年10月13日 『日本語教育史論考ー木村宗男先生米寿記念論集ー』出版記念会
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於慶應義塾大学三田キャンパス北新館2階ファカルティクラブ
その後、上記の出版や記念会後の作業が続き、研究会はしばらく途絶えましたが、2004年10月に再出発を果たし、本研究会の第2期の活動が今日まで続いています。
注:このページは平高史也(2011)「日本語教育史研究会のあゆみー日本語教育史談会の活動も含めてー」(『日本語教育史論考第二輯』pp.161-172冬至書房)をもとに作成しました。日本語教育史談会の記録作成にあたっては斎藤修一会員のメモを参考にさせていただきました。誤りの訂正や欠落部分に関する情報は本会宛にお寄せください。