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 2004年10月以降の活動記録を掲載します。最も新しい活動が、この下にあります。

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Writer: 日本語教育史研究会日本語教育史研究会

記念シンポジウム

日本語教育史研究の問題提起と将来展望─設立30年の先へ

 「日本語教育史研究会」は日本語教育史談会を前身とし,会員の皆様方のお力添えを得つつ設立 30 周年を迎えました。本記念シンポジウムでは,日本語教育と国語教育,英語教育における言語教育史研究のあゆみを振り返ります。「登録日本語教員」の国家資格化など,日本語教育が転換期を迎える中,日本語教育史研究に関わるさまざまな問題をテーブルに広げて議論し,今後の日本語教育史研究の展望について考えます。


総合司会:神代 寿美枝(東京国際大学)


1.開会宣言 13:00

2.基調講演 13:25-15:00

国語教育,英語教育における言語教育史研究のあゆみ,日本語教育史との連携について

府川 源一郎(横浜国立大学名誉教授,国語教育史学会理事)

江利川 春雄(和歌山大学名誉教授,日本英語教育史学会名誉会長)

小川 誉子美(横浜国立大学教授,当研究会会長)

3.パネルディスカッション 15:10-16:10

日本語教育史研究の問題提起と将来展望について

パネリスト:

有田 佳代子(帝京大学)

伊藤 孝行(北海道大学)

小川 誉子美(横浜国立大学)

酒井 順一郎(九州産業大学)

モデレーター:坪田 珠里(京都精華大学)

4.グループセッション 16:10-16:40

グループごとに自由に意見交換・相互交流を行い,次の全体討論への質問・提案等を一緒に考えます。

5.全体討論 16:40-16:55

座長:酒井 順一郎(九州産業大学)


主催:日本語教育史研究会シンポジウム実行委員会(実行委員長:酒井 順一郎)




 
Writer: 日本語教育史研究会日本語教育史研究会

12:30~12:50 総会

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13:00~13:05 挨拶

小川 誉子美(横浜国立大学・日本語教育史研究会会長)

​​

13:05~13:35 研究発表1

改めて「近代日本語教育史」はなぜ必要か

泉 史生(フリーランス)

 筆者は日本語教師養成講座で「日本語教育史」を講義するとき、時代区分から始めるが、現在の区分は、どのような定義で区分されているのか困った。区分の共通認識もなく登録日本語教師の試験等の出題者と意見が違っていた場合、試験の正解が正しいのであろうか。 このような経緯から改めて日本語教育史の共通認識としての時代区分の定義を見直し、日本語教育史研究会としても議論し直し、検討していただきたく思う。


13:35~14:05 研究発表2

サハリン州の大学における日本語教育史―開設期前後に受講した学生のインタビューをもとに― 

竹口 智之(兵庫教育大学)

 本研究は1980 年代後半に開始されたロシアのサハリン州における日本語教育史を明らかにしたものである。ユジノサハリンスク市 Y 大学で日本語を学んでいた調査協力者学習者 5 名を対象にインタビューし、彼らの言語学習とアイデンティティの関連を探っている。複線径路等至性アプローチによって分析した結果、サハリン州における日本語教育は、戦前と戦後の連続性を考察する必要性があることがわかった。​


14:05~14:35 研究発表3

ブロック・ペーパーズから読み解くブロックと日本語との関わり

村田 道明 (法政大学)

 言語学者バーナード・ブロックは太平洋戦争中に日本語を教えるかたわら日本語の教科書も執筆し、戦後は日本語研究に関する論文を何本か発表している。だが、実はブロックが日本語に関わった期間はそれほど長くはない。本発表では、ブロックはいつどこで、どのように日本語を学んだのか、戦時中どのような仕事をしていたのか、なぜ日本語研究から離れてしまったのか等を、イェール大学に残るブロックの書簡から読み解いていく。


14:35~15:05 研究発表4

ハワイにおける日本語学校―1910年創立マノア日本語学校を中心に

川上 尚恵(神戸大学)

 1886 年ハワイに日本からの最初の移民が到着し、その後子弟のための日本語学校が多く作られた。その中のいくつかは現在までも続いているが、その歴史については『ハワイ日本語学校教育史』(1972)以降あまり知られていない。本発表では 1910 年から現在まで続くマノア日本語学校の歴史を中心としながら、ハワイ大学所蔵資料や日本語学校関係者へのインタビューなどを通し、ハワイの日本語学校の変遷について考察する。

15:05~15:15 休憩

15:15~15:45 研究発表5

戦時下のコタバルにおける日本語教育とシンゴラ領事館調査での課題

山口 雅代 (東京福祉大学)

 2024 年 7・8 月のマレーシア・コタバルとタイ・ソンクラーでの調査報告である。1943 年 7月タイへの割譲後、Ismail English School(IES)にコタバル日本語学校が置かれ、タイ暦が使われていた。ソンクラーでは、諜報工作を担ったシンゴラ領事館は残っていないが、もう一方の諜報工作を行っていた瀬戸医師の「回生病院」の建物は残っていた。1 万人上陸した日本軍は、タイ人労働者を使っていた。


15:45~16:15 研究発表6

地域日本語教育の歴史的展開と政策の変遷

東平 福美(東京大学 非常勤講師)

 本研究は、地域日本語教育の歴史的展開と政策の変遷を考察する。外国人の増加に伴う地域日本語教育の重要性を指摘し、その多面的機能を分析する。また、日本語ボランティア活動の社会的・政策的背景を明らかにし、多文化共生や地域活性化への貢献を論じる。さらに、 2019 年の 「日本語教育の推進に関する法律」を含む関連法規や政策の変遷を整理し、地域日本語教育の今後の方向性を示唆する。

16:15~16:45 研究発表7

カンボジアにおける日本語教育の変遷と今後の展望

細井 駿吾(東京国際大学)

 カンボジアは、フランス植民地時代や外国からの経済支援を受けてきた歴史的背景から、外国語学習の重要性が高い国である。また、近年、在日カンボジア人が大幅に増加していることから、カンボジアに焦点を当てた日本語教育の研究の必要性が高まっているが、依然として不足している。 本発表では、カンボジアにおける外国語教育の位置づけ及び日本語教育の変遷と現状を概観した上で、今後の展望について述べる。

16:45~16:55 休憩

ライトニングトーク

◆趣旨説明ライトニングトーク(Lightning Talks)とは、工学系学会やフォーラムなどで行われている短いプレゼンテーション(持ち時間5分)のことです。「こんな資料(資料館)を見つけました。」「最近こんな論文を読みました(書きました)。」「〇〇(地域・時代等)の日本語教育の歴史、面白いですよ。」「研究に役立ちそうなアプリ見つけました。」など、ざっくばらんに情報交換・意見交換をする場です。各5分の発表のあと、ブレイクアウトルームに分かれて、30分ほどそれぞれの発表者を中心に意見交換していただきます。

16:55~17:00 ライトニングトーク1 

トルクメニスタンにおける日本語教育の拡大 -急増する日本語学習者とその課題-

勝 成仁(国際交流基金トルクメニスタン派遣 日本語指導助手)

 トルクメニスタンでは、2015 年の安倍元総理大臣の来訪を契機に、日本語教育が急速に拡大した。2016 年から国際交流基金の日本語専門家派遣も始まった。国際交流基金によると、学習者数が 2015 年の 49 人から 2021 年に8865 人になるなど、中等教育機関を中心に増えている。一方で、教師不足など様々な課題も抱えている。本発表では、まだ始まったばかりと言えるトルクメニスタンの日本語教育の変遷と現状を述べる。


17:00~17:05 ライトニングトーク2

ヨーロッパ日本語教育事情(2019年-2024 年)

後藤 加奈子(リエージュ大学 ベルギー)

 本トークでは、パンデミック到来直前から直近の 2024 年までのヨーロッパでの日本語教育事情を、おもにヨーロッパ日本語教師会の活動を振り返りながら概観する。シンポジウムのテーマおよび基調講演、参加者の発表内容の推移に加え、ヨーロッパ教師会が公認するリサーチ・グループ が展開するプロジェクトなども簡単に紹介できればと思う。


17:05~17:10 ライトニングトーク3

日本語の言語変種―宜蘭クレオールと中国の言語変種の比較―

瀋 沢羽・黄 范航(横浜国立大学大学院生)

 宜蘭クレオールは、台湾東部の宜蘭県でアタヤル語、セデック語と日本語の接触によって形成された言語変種である。本発表では、既存の研究成果を整理したうえで、宜蘭クレオールの形成背景、文法特性、および地域社会における機能を概観する。また、同じく中国の言語変種、ピジンである広東ピジンや上海ピジンとの比較を通じて、東アジアにおける言語接触と新しい言語変種の形成に関する洞察を提供する。

17:10~17:40 ブレイクアウトルームでの意見交換​

ブレイクアウトルームでの意見交換後にZoomによる懇親会を予定しています。

ご参加希望の方は研究発表会のZoomにそのままご参加ください。

 
Writer: 日本語教育史研究会日本語教育史研究会

11:30~11:50 総会

12:00~12:05 挨拶

小川 誉子美(横浜国立大学・日本語教育史研究会会長)

12:05~12:35 研究発表1

新竹縣照國公学校の教案を巡って-台湾・新埔鎮照國國小に保管されている日本時代の資料をめぐって- 

泉 史生(日本語教師養成講座兼務非常勤講師,新宿区立鶴巻小学校学習支援ボランティア)

本年9月中旬、台湾新竹縣の新埔鎮照國國小を訪問した。こことの出会いは照國公学校昭和3年のある教師の教案を入手したことに始まる。その教案を分析していく中でどうしても訪問して、当時の資料の有無を確認したかった。筆記者が誰なのか特定したかった。新竹縣文化局は日本時代に開校した公学校時代の文献を順次デジタル資料化を進めている。新竹鎮文化局の全面協力のもと、資料閲覧も滞りなくできた。新竹縣の取り組みも紹介したい。


12:35~13:05 研究発表2

中国福建省の廈門における日本語教育の歴史的変遷‐インタビュー調査をもとに 

曽 湉恬(横浜国立大学大学院生) 

中国福建省の廈門は独特な地理的位置にあり、重要な国際貿易港であると同時に、台湾と隣接している。1895年日清戦争終戦以降、日本は植民地台湾の総督府を通して、直接間接的に廈門の住民を同化し、その時から廈門の日本語教育も始まった。本発表では、主にインタビュー調査をもとに、学校教育に焦点を当て、1895年から現在まで廈門における日本語教育の歴史的変遷を分析し、各時期の特徴を明らかにする。そのうえで、日本語教育が廈門にもたらした影響や歴史的役割を考察する。

13:05~13:15 休憩


ライトニングトーク

◆趣旨説明ライトニングトーク(Lightning Talks)とは、工学系学会やフォーラムなどで行われている短いプレゼンテーション(持ち時間5分)のことです。「こんな資料(資料館)を見つけました。」「最近こんな論文を読みました(書きました)。」「〇〇(地域・時代等)の日本語教育の歴史、面白いですよ。」「研究に役立ちそうなアプリ見つけました。」など、ざっくばらんに情報交換・意見交換をする場です。各5分の発表のあと、ブレイクアウトルームに分かれて、30分ほどそれぞれの発表者を中心に意見交換していただきます。


13:15~13:20 ライトニングトーク1 

日仏共同支配期のベトナムにおいて仏印政府下で日本語を学んだ学習者の存在−「神父様から日本語を習った」の意味するところ

坪田 珠里(京都精華大学)

第二次世界大戦後、ベトナムの高等教育機関で初めて日本語教育が行われたのは1967年の日文短期大学であった。発表者は、その短大の開校当時に日本語教師をしていた人物に日本語を教えた先生(グエン・ゴック・カイン氏)のご家族に聞き取り調査を行ったところ、カイン氏は、1940年代に仏印政府が行なっていた日本語クラスで「神父様から」日本語を習ったという。今回の発表では、聞き取り調査の結果を報告するとともに、カトリック日本管区の宣教師が仏印の日本語教育に携わった可能性につき触れる。


13:20~13:25 ライトニングトーク2

「日本語教育史参考文献:論文編」第六十八版に基づく日本語教育史研究動向瞥見

中村 重穂

「日本語教育史参考文献」データベースについては、2010年の科研費研究、2016年の川上尚恵氏・中村の本会共同発表、2022年の泉史生氏の本会研究発表に於いて様々な分析が行われてきた。本LTでは従来の分析枠(一部)を踏まえてその後の研究動向を明らかにする。また、新たな分析枠で得られたデータを提示し、21世紀以降現れてきた成長が予想される分析枠をも紹介することを通して、今後の研究の参考となる情報を提供したい。


13:25~13:30 ライトニングトーク3

北京月壇中学日本語クラス一期生のライフストーリー 

范 一楠(横浜国立大学) 

1972年1月に北京月壇中学が日本語クラスを開設した。9月の日中国交正常化の前であり、当時の北京では日本語が学べる唯一の中学校・高校となった。一期生へのインタビューをもとに、当時の日本語学習の様子、卒業後のキャリアについて紹介する。月壇一期生のライフストーリーを一例として、中国社会での日本語人材を時代の中で位置付けてみたい。


13:30~13:35 ライトニングトーク4

宣教師ザビエルの日本語教育 

鈴木 綾春(青山学院大学学部生) 

日本に初めてキリスト教を伝えた宣教師フランシスコ・ザビエルについて、来日した当初どのような環境で日本語を学んでいたかを調査することによって、原初の日本語教育の実態を明らかにし、初級日本語教育における教育方法に活用できることを期待する。日本語教育には、教科書などテキストを用いた学習や会話を用いたコミュニケーション学習などがあるが、そのようなノウハウが無い状態での日本語教育がどのようなものだったかを調べることによって、より適している日本語の教育法が確立されることを目標とする。


13:35~13:40 ライトニングトーク5

インド北東州における日本語教育

徳間 望(Girijananda Chowdhury University)

本発表では、1944年4月にインド北東部のナガランド州において1ヶ月ほど行われた日本語教育について、資料および現地での聞き取りデータを元に報告する。インド北東地域の日本語教育の始まりとして記録が見られるものの、これまで言及されることが少なかったためである。また、戦後を経て、現在インド北東地域でどのような日本語教育が行われているのか情報共有する。


13:40~14:10 ブレイクアウトルームでの意見交換

ブレイクアウトルームでの意見交換後にZoomによる懇親会を予定しています。

ご参加希望の方は研究発表会のZoomにそのままご参加ください。

 

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